2017年7月29日土曜日

尊厳ということ

近年ずっと思っていることの一つが、尊厳ということです。

人間が生きていくうえで、自分の人生を振り返ったとき、「生きていてよかった」「生きてきてよかった」と思えるのは、自分の人生が自分にとっての意味を持ち、それを自分以外の他人や場合によっては世間が認め、尊重するからではないかと思います。

人生の最期を、モノとしてではなく、その人自身として終える。誰もがそのような尊厳を持った形で最期を迎えたいと思うものだと思います。

立派な人生って何だろうな、とも思います。誰が何をもって「立派だ」と評価するのか。なかには、他人や世間から「立派な人だ」と言われたいと思って生きる人もいることでしょう。でも、それは常に自分の人生の評価の尺度を他人に委ね続けるということでもあります。本当の自分とは違う自分を演じ続けなければならなくなります。

どんな人でも、自分が自分らしく生きた、そのそのものをそのまま尊重してもらいたい、という希望を持っているのではないか。他人の評判や世間体に合わせるのではなく、自分ではないような演技をすることなく、自分の存在そのものを一人の人間として尊重されたいのではないか。そんな気が自分でもします。

でも、それは、果たして人間のことだけなのでしょうか。

2017年7月26日水曜日

佐伯の宝、カフェ・ド・ランブル

7月23日、24日の2日間、大分県佐伯市へ行っていましたが、その2日とも、知人に連れられてお邪魔したのが、カフェ・ド・ランブルという古い珈琲店でした。

市内のやや大きめの通りから狭い路地に入り、ちょっと行った先にある蔵造りの建物、気がつかなければ通り過ぎてしまう場所にその店はありました。



2017年7月24日月曜日

音楽を愛する人々に満たされた佐伯での夜

7月23〜24日は,大分県佐伯市に来ています。23日の夕方から、佐伯の皆さんと音楽を楽しむイベントに参加しました。

場所は、市内のお医者さんのお宅に作られた音楽ホール。


そして、そのお医者さんの中学校時代からの同級生で、現在はドイツを拠点に活動している日野隆司氏のピアノコンサートでした。

プログラムは、モーツァルト、ベートーベン、シューマン、ショパンでした。一般のコンサートホールとは異なり、音だけではなく、わずか数メートルの距離にいる演奏者の息づかいさえ聞こえる、とてもいい空間を感じました。

集まった方々は、地元佐伯の音楽を愛する一般の方々でした。今年3月に立ち上がった、佐伯ミュージック・アート・クラブというグループの皆さんです。このフォーラムは、「おんせん県おおいた」にありながら温泉のない佐伯で、自分たちで楽しみながら音楽をもとにした地域おこしを進めていきたい、という趣旨で始まったものです。

2017年7月23日日曜日

よりどりインドネシア第2号を発刊

ここ数日、会員制ウェブマガジン「よりどりインドネシア」第2号の原稿を書いていたため、ぐろーかる日記の更新がおろそかになっておりました。お約束通り、7月22日に第2号を発刊いたしました。以下のページをご参照ください。

 よりどりインドネシア第2号

今回の話題は、首都移転論議、中国系工場襲撃事件、教育問題、ソト・クドゥスの4点です。


首都移転論議、再び
ジャカルタからの首都移転論議は、今回が初めてではありません。本号では、過去の論議を少し詳しく振り返ります。

北スラウェシでの中国系セメント工場襲撃事件
北スラウェシ州で中国系セメント工場への襲撃事件がありました。その背景には中国嫌いにとどまらない、地方政治の思惑が絡んでいました。

新学期、今年も入学仲介業者が暗躍したが・・・
インドネシアの学校は新学期がスタート。日本より進んでいるかもしれないオンラインの新入生入学受入システム。それでも変われない構造的な問題に触れました。

クドゥスで本場のソト・クドゥス
私も大好きなソト・クドゥス。中ジャワ州クドゥスで食べる本場の味を紹介します。

読者登録(会員登録)した方は全文をお読みいただけます。また、銀行振込での読者登録(会員登録)をご希望の方は matsui@matsui-glocal.com までご連絡ください。その場合、1カ月810円(税込)として6カ月分または1年分をお振込いただくことになります。

読者登録(会員登録)いただいた方には、インドネシアに関するメール相談を無料で承ります。

第0号、第1号、第2号のバックナンバーこちらからアクセス可能です。

 バックナンバー

ぜひ、読者登録(会員登録)のうえ、ご購読のほどを、よろしくお願いいたします。

2017年7月19日水曜日

仙石線と仙石東北ライン

7月16日に、イモニウォークに参加するため宮城県東松島市へ行きましたが、その行き帰りに使ったのが、仙石線と仙石東北ラインです。

仙石線とは、仙台と石巻を結ぶJR線で、東日本大震災の際、野蒜駅付近で線路が津波の影響を受けて断線し、松島海岸=矢本間で代行バスが運行された後、線路を高台ルートに移転の上、2015年5月30日に全線が運転再開しました。

今回、乗ったのは、仙石東北ライン。仙台から塩釜までは東北本線を通り、塩釜から松島へ向かう途中で仙石線へ入り、高城町から先は仙石線で石巻や女川まで向かう「快速」です。女川まで行くということもあり、車両はハイブリッドのディーゼルカー(HB-E210系気動車)です。


ハイブリッドというのは、エンジンの動力として走行しながら発電し、その電気を蓄電池に溜めて、それを使って速度を制御したながら走る、ということのようです。ハイブリッドの様子が社内でもモニターできます。


2017年7月17日月曜日

福島高校合唱団第60回定期演奏会を聴いて

昨晩は仙台に1泊し、イモニウォークの疲れをとって(?)、朝、JR普通電車で福島へ移動しました。実家で昼食をとって少し休憩した後、ママチャリに乗って向かった先は、福島市音楽堂。


今日は、ここで、福島県立福島高等学校合唱団第60回定期演奏会を聴きに行きました。私の母校であるだけでなく、実は、私もかつて、所属していました。当時の福島高校は男子校でしたので、所属していたのは、もちろん男声合唱団。そう、当時は福島高等学校男声合唱団でした。

今は男女共学となったため、男声がとれて、福島高校合唱団となっている様子。実際、現在の団員は、圧倒的に女性のほうが多く、福島高校といえば男声合唱団だった自分としては、正直言って、最初からちょっと違和感を感じる雰囲気がありました。

今回は、合唱団創団70周年記念演奏会も兼ねており、OB(共学後のOGも含む)がかつて演奏した曲目を現役団員も入って歌う特別ステージがあり、それを聴くのも目的の一つでした。

2017年7月16日日曜日

イモニウォーク奥松島2017は楽しかった!

昨日(7/15)の朝、ジャカルタから東京へ戻り、自宅でちょっと休憩してから、新幹線と仙石線を乗り継いで東松島市へ向かって、同市矢本の宿に宿泊(ここがとても居心地良かった!)。そして今日(7/16)は、イモニウォーク奥松島2017というイベントに参加してきました。

イモニウォークは、東松島市の野蒜駅を出発点として、宮戸島にある松島自然の家までの約10キロのコースを歩く「イモニウォーカー・ルート」と、自転車で宮戸島の名所8カ所をまわる「新宮戸八景ルート」のいずれかを選びます。各コースにはチェックポイントが設けられ、それぞれのポイントでスタンプを押して周り、完走して全部スタンプが押されたら、景品がもらえます。

また、途中では、インドネシア・アチェのコーヒーを飲めるスタンドや、アチェのカレーを食べられるスタンドがあり、かつ農産物直売所を兼ねた複合施設「あおみな」で地元の特産品を味わえるマルシェに立ち寄ります。

東松島市はJICAによる震災復興を通じた経験共有協力の事業を通じてインドネシアのアチェ州の州都バンダアチェ市と協力関係があり、ちょうど今、バンダアチェ市から2名の漁師さんが1カ月間の研修に来ています。彼らと東北大学のインドネシア人留学生が上記のスタンドでコーヒーやカレーを振る舞うほか、アチェのサマンダンスのパフォーマンスも披露してくれます。

そうそう、イモニの説明を忘れていました。これは芋煮のことで、南東北で秋の恒例行事である芋煮会で振舞われる食事です。ゴールした後、この芋煮が振舞われます。そこで、このイベントをイモニウォークと名付けたようです。

野蒜駅は真新しく変わっていました。仙石線が野蒜駅付近で津波で寸断されて再建できないため、住民移転を行った内陸側へ線路を付け替え、駅も新築して、2015年5月30日に復旧し、運転が再開されました。


ちなみに、昔の野蒜駅は、今は震災復興伝承館とコンビニが一緒の建物となっています。震災復興伝承館では、震災時の津波による被害とその後の復興の様子が映像も含めた資料として展示されています。


2017年7月15日土曜日

25年ぶりにジャカルタの恩人の一人と再会

ジャカルタでの用務を終え、帰国便まで時間が取れたので、ジャカルタの恩人の一人のお宅を訪問し、25年ぶりに再会しました。

つい最近、日本の携帯のLINEにこの方からメッセージが入りました。ジャワ人によくある名前であり、何人か同じ名前の知り合いがいるので、それまでの一番最近連絡のあったバニュワンギ県会議員かと思って尋ねたら、恩人の方でした。

彼と出会ったのは、前の職場に入った年なので、1985年です。インドネシア中央統計局の最後は副長官を務めた方で、私がインドネシア研究に携わり始めた駆け出しの頃、ずいぶんと可愛がってもらいました。

日本にも何度か招聘し、地方視察へご一緒して、温泉に入ったり、いろんなエピソードがあります。職場の先輩のリクエストで、彼の奥様と温泉ホテルで「ブンガワン・ソロ」のデュエットをさせられたのも、今となっては懐かしい思い出です。



2017年7月14日金曜日

ジャカルタで用務を遂行中

今回のジャカルタ滞在、近畿経産局とチーム・E関西によるエネルギー・環境ビジネスに関するビジネスマッチングの可能性を探ると題して、用務を遂行中です。

7月12日夜は、ネットワーキングカフェinジャカルタにおいて、「インドネシアにおけるビジネス展開」と題して、1時間弱の講演を行いました。久々のジャカルタでの講演だったので、少々緊張しましたが、何とか無事に終えることができました。

13日は、午前中、タンゲラン県営ティルタ・クルタ・ラハルジャ水道会社を見学しました。この水道会社は、オランダ植民地時代の1923年に設立された水道会社が母体となっており、その時に建てられた建物が今も残されています。


2017年7月12日水曜日

やたら知人に出会う、今回のジャカルタの宿

昨日(7/10)からジャカルタに来ています。いつもは、東ジャカルタの私のアジトに泊まるのですが、今回は、調査団の一員としてなので、他の団員と同じホテルに宿泊しています。

このホテルに初めて泊まったのは1980年代後半で、それ以来、何度か泊まっているのですが、昔よりもいろんな面で進歩が見られます。とくに食事は、以前はとにかく美味しくなかったという記憶したなかったものです。今も決してものすごく美味しいとは思いませんが、そこそこ食べられるレベルになりました。

部屋が広いのがこのホテルの特徴ですが、かつてはバスタブ付きの部屋が少なかったのです。今はほとんどの部屋にバスタブが付いています。ベッドもよくなりました。

近年、日本の関係オフィスがジャカルタの中心部よりも南へ移ってきたせいか、日本からの出張者の滞在ホテルも南へ移ってきている様子があります。

今回のこのホテル、見た目だけでも、日本人客の比率が高いです。昔のプレジデント・ホテルほどではありませんが。

2017年7月9日日曜日

日本橋ふくしま館MIDETTEでビックリな出会い

先日、福島県三春町のFUKUSHIMARTで知り合ったSさんから、「今、東京です」という電話をもらいました。

Sさんは、福島市でゴボウやモロヘイヤなどを練りこんだうどんを製造している方なのですが、東京の日本橋ふくしま館MIDETTEで、その自慢のうどんを出しているので、食べに来てほしい、ということでした。

正午に用事があったので、午後1時過ぎに行くと返事をしたら、「大丈夫ですよー」という答え。あんまり人が入っていないのかなあ、と思いながら、行ってみました。

日本橋ふくしま館MIDETTEというのは、神田と日本橋のちょうど中間あたりにある、福島県のアンテナショップです。


MIDETTEというのは、外国語ではなく、実は福島弁で、「見ていって(ね)」という意味です。

さっそく、Sさんご自慢のゴボウうどんセットをいただきます。


2017年7月8日土曜日

恩人であるTさんの思い出

梅雨とは思えないような九州地方の豪雨、まるで、インドネシアの雨季の雨のような、日本がどんどん熱帯の気配を漂わせるような、陽気のよくない日々が続いています。

今週は、悲しいお別れの知らせがいくつかあった週でした。色んなことを感じながら、お見送りをされた方々のことを思っていました。

その中の一人が、私の恩人の一人であるTさん(女性)とのお別れでした。91歳でした。Tさんは、インドネシア語とマカッサルとの二つの意味で、私の恩人でした。

それは私が最初の職場に入って3年目ぐらいの頃だったでしょうか。私は、Tさんと一緒に、毎週、インドネシア人のJさんにインドネシア語を教わっていました。その時、Tさんはすでに60歳を超えていましたが、とにかく元気な方でした。

2017年7月6日木曜日

来週はジャカルタ

6月中はずっと日本でしたが、来週は久々にインドネシア出張、ジャカルタです。

今回は、チームでの活動になりますので、いつものアジトではなく、他のメンバーと一緒にホテルに泊まります。

10日にジャカルタ到着、11日は3件のアポ、12日はネットワーキングカフェで講演、13日は視察、14日はビジネスマッチングセミナー、14日夜ジャカルタ発で、15日朝に東京へ戻ります。

皆さんにお会いできるといいのですが・・・。

2017年7月4日火曜日

紫陽花の花を眺めていたい

福島から東京の自宅へ戻りました。大雨に合わずにすみました。

福島のオフィスのすぐ前で咲いていた紫陽花の花の写真を、ただただ、眺めていたい。そんな気分の日もあります。

色々なことを思いながら。あの人のことを想いながら。紫陽花の花に何かを託しつつ。


2017年7月2日日曜日

生まれて初めて行った床屋を再訪

今日は、この世に生まれて初めて行った床屋さんを再訪しました。実に50年ぶり、福島市天神町の理容アサヒです。


たしか、生まれて初めて床屋へ行ったのは2歳か3歳のころ。室内はピンクっぽい色の内装で、椅子が4つか5つあり、5~6人ぐらいの女性従業員がいました。一番端の椅子に座らされて、ものすごく泣いて、女性従業員になだめられた記憶があります。

店はまだありました。今は、81歳になるおじさんが一人で経営しています。


2017年7月1日土曜日

会員制ウェブマガジンの読者登録開始

7月1日より、会員制ウェブマガジン「よりどりインドネシア」の読者登録(会員登録)を開始いたしました。この読者登録をもって、会員登録となります。

読者登録(会員登録)は、「よりどりインドネシア」創刊準備号の以下のサイトにある「読者登録する」からお願いいたします。

 よりどりインドネシア

現在、登録・非登録にかかわらず、創刊準備号のすべての記事を閲覧できるようにしております。ただし、7月7日に発刊する創刊号からは、読者登録(会員登録)した場合に限り、記事のすべてを閲覧できるようになりますので、あらかじめご注意ください。

購読料(会員料金)は1ヵ月あたり750円(税抜)で、税込の810円で請求させていただきます。1ヵ月に2回、毎月7日と22日に発刊の予定です。読者登録(会員登録)された月は無料お試し期間となります。

なお、読者登録(会員登録)は、勝手ながら、当方による承認制とさせていただきます。登録後、当方で承認するまでしばらくお待ちいただけますよう、お願いいたします。

福島市も梅雨本番となってきました。